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書いたものなど

墓守と王

墓守の王は、呼べ、いま再びと、祈るようにして傲慢をひさぐ

 

踏むだろう砂漠の呼び名、こたえなくとも歩けよと、砂漠でないから

 

都市のようないまも棲む者の音ありて、足音立てても踏みいるものかと

 

廃れじの風ひるがえる灯台に史実たべるものの呼ぶ声がして

 

旅人よ!ここはあなたの国だ、好きに歩くといいよ、やがて倒れるまで

 

「なあ、気づいたか?もう、」みちしるべなくてわたしたちこそ王になるべく

 

きらぎらと世界王国の栄華である、墓標もまた神殿になった