2018-06-02 よるべより 短歌 飛切をむらなく蒔いて 天上がこんなに惚けた日があってもいい 車は船、夜の牽きゆくばかりさえ先を譲るが越えることはなし 果物坂眩ませるような暗がりで独りいずれかの文と転げて 天幕を幾枚剥いでの夜の果てを息づくような藍にみている 摺りたてのありあけで絹を塗る、星がいっとうよく映えるように 来たる、このわたしと命は知るらんと、夜明けと春は同じ方から